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俺流物語|日本編 第3話「語録パクり事件勃発!?家元、法廷へ立つ」
言葉は、誰のものか。想いを込めた語録が、他人の手で軽く刷られ、売られていた――。 それは、金じゃない。名誉でもない。“魂”の問題や。 家元、怒りの沈黙を破り、裁判所という新たな“戦場”へと立つ。語録に命を吹き込む者として、信じた言葉の“筋”を通すために。 『俺流物語』第3話「語録パクり事件勃発!?家元、法廷へ立つ」 ――語録とは、生き様そのものや。 家元が“語録Tシャツ即売会”を開いてから数日後。 全国からかつてないほどの反響が届いていた。 「家元!ヤバいっす!“語録コレクション”タグで検索したら、インスタでめちゃバズってますよ!」 マスターはタブレットを持って走り込んできた。 その画面には、若者たちが家元の語録Tシャツを着てポージングする写真がズラリと並んでいた。 《#俺流総本家》
《#俺流物語》
《#言葉で殴れ》 「見てくださいこれ!《迷うな 言い訳や》着てカップル成立したって投稿まであります!」 「それは……ええ語録の勝利やな」 家元は湯飲み片手に目を細めた。だが、その目には微かな違和感が映っていた。 「……ん? これ、“ちょっと変”やな」 「え、どこっすか?」 家元はひとつの投稿画像を指差した。そこには見覚えのある語録がプリントされたTシャツが写っていた。 ――《笑われろ。笑うやつよりマシや。》 しかし、そのデザインが少し違う。フォントが軽く、色味も安っぽい。なにより、「俺流総本家」のタグが入っていなかった。 「これは……ウチのもんやない」 「まさか……パクリ?」 家元はすぐさま椅子から立ち上がった。 数日後。 マスターが突き止めたのは、“オモシロTシャツ専門”をうたうECサイト『パクリファクトリー』。 そこで堂々と販売されていたのは、家元の語録を丸パクリしたTシャツ群だった。 《止められたら、正解かもしれん》
《無職ちゃう。まだ途中や》
《怒ってへんけど、切れてんねん》 フォントも構成も、完全にコピーだった。 「家元……全部、ウチで作ったやつじゃないっすか……!」 「魂、盗まれてんな」 淡々と呟く家元の目に、静かな怒りが宿る。 「魂のない語録はただの文字や。けど、魂を盗む行為は……“業”やで」 後日、家元とマスターは匝瑳市にある簡易裁判所に足を運んでいた。同行していたのは、語録ファンであり弁護士の田所アンナ。語録《戦うな、勝て》をきっかけに家元に惚れ込み、ボランティアで法的対応を申し出ていた。 「模倣品の販売差し止めと損害賠償請求、ちゃんと準備しました。勝てますよ、家元さん」 「勝ち負けやない。“筋”や」 開廷。 裁判は淡々と進み、コピー業者側は「一般的な言い回しで著作性はない」と主張した。 だが―― 家元が証言台に立ち、言った。 「ワシは“語録”を作る時、腹の底まで沈む。笑われてもええ。バカにされてもええ。それでも一文字に命を乗せてきた。それを、軽々しく盗むやつに言うときたい。“お前が刷ってんのは、言葉やのうて、恥や”」 法廷が静まり返る。 アンナが目元をぬぐった。マスターは拳を握りしめていた。そして、判決。 「被告に対し、著作権法に基づき当該商品の販売差し止め及び損害賠償金を支払うよう命じる」 小さな勝利だったが、確かな一歩だった。 帰り道。 マスターが笑いながら言う。 「家元、裁判所なのにめっちゃ熱かったっす!」 「言葉の勝負は、どこでやっても勝ち筋あるんや。せやけどな……」 家元は立ち止まり、空を仰いだ。 「一番悔しいんは、“売上”やない。“あいつらが言葉を信じてへん”ことや」 マスターは真顔でうなずいた。 「……信じてるっすよ、俺は。あの日、Tシャツ着て初めて“立てた”気がしたんで」 家元は微笑みながら、ポケットから新しい語録を記したメモを取り出す。 そこには、こうあった。 ――《真似られてもええ。超えられるまで続けろ》 この物語は、俺流総本家の歩みをもとに創作したフィクションです。登場人物・団体・出来事の一部には物語上の演出が含まれます。語録パクり事件勃発!?家元、法廷へ立つ







